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名前　ブラックボックス
餌　あらゆる生物
サイズ　4.0m~5.0m
体重　100kg~150kg
発見地域　あらゆる暗い場所
発見可能時期　あらゆる時期
種類　擬態ドラゴン
属性　闇

<卵>
この卵は箱の中に納まっている。

黒い箱の中に収まり、その存在を周囲から隠している。基本的に暗い場所にとどまり、時間や季節を問わずその場から動かない。

<ハッチ>
箱を住処にし、いつも閉じこもっている。

小さな牙と口で捕食を行いながら、暗い洞窟や森の中に潜んでいる。卵から孵化したての時は適した場所へ移動するが、その後は動くことはない。箱は彼らの隠れ家として機能し、捕食や危険からの防御に役立つ。

<ハッチリング>

額を痛がり、常に顔を手で覆っている。

ハッチリングになると、黒い箱を体に取り込み始める。この箱は擬態のための重要な道具となり、周囲の環境に溶け込むことで敵や獲物に気づかれにくくなる。口と牙が成長につて次第に退化し、捕食は主に箱を通じて行われるようになる。額の目が開き始め、その痛みを和らげるために顔を覆うことが多い。

<アダルト>

箱に擬態し、近づいたものを取り込む。

箱の擬態と捕食の技術を完璧にこなす。黒い箱を巧みに使い、どんな環境にも溶け込むことができる。捕食は完全に箱を通じて行われ、退化した口はほとんど役に立たない。額の目は完全に開かれ、鋭い視覚と高い知能を持つようになる。多くのアダルト個体はハッチリング時代の名残で顔を覆うことが多い。野生の個体よりも、テイマーが育てた個体の方が気性が穏やかで長く生きる。

物語＜悪＞

「見てくれ、珍しい物をを見つけたんだ。」

村人は興奮気味に言った。村の広場に集まった人々が、その黒い箱を覗き込む。箱は開かない。
多くの村人は半信半疑だったが、村の長老がその箱を慎重に観察した。

「この箱には何か宿っている。きっと神からの贈り物に違いない。神と我らを繋ぐ神具だ！」

長老の言葉に村人は沸き立った。そして、村人たちは箱を村の中心の神殿に運び込み、慎重に祀った。

長老は村人を集め高らかに言う。

「さあ、貢物を準備しよう。神が我々を守ってくださるように。」

その時、箱が微かに揺れた。まるでそれに同意しているかのようだった。

村人たちは次々と捧げ物を箱の前に並べた。初めは食べ物や宝石だったが、次第に家畜や村人自身すらも捧げられるようになった。

「神よ、どうか我々をお守りください。」

箱は静かに動き出し供物がのみ込まれた。

ある夜、とある旅のドラゴンが村に現れた。

「この村はどうなっているのだ…」

ドラゴンは低く唸る。村の異常さは明らかだった。村人たちは何かを妄信し、休むのも忘れ神殿に祈りをささげている。

村の異常な雰囲気を感じ取ったドラゴンは、神殿に足を踏み入れた。
そこには、ただ一つ黒い箱が鎮座しているだけだ。
村人を押しのけ、近づき、ドラゴンは箱を睨みつける。

「お前がこの村を支配しているのか？」

ドラゴンが問いかけた瞬間、箱がゆっくりと変形し始めた。黒い影が渦を巻き、黒いドラゴンと変わっていった。

ブラックボックスが現れたのだ。

３つの目で辺りを見やり、恐怖に村人たちは叫び声をあげる。

「俺を侮るな。お前も貢物として取り込んでやる。」

「怪物め…お前の所業を許すわけにはいかない！」

ドラゴンは咆哮し、それが戦いの始まりを告げるゴングとなった。

ドラゴンは空高く舞い上がり、強烈な連撃を繰り出しブラックボックスに襲いかかる。
激しい攻撃と反撃が続き、周囲の神殿は崩れ落ち始めた。

「これ以上、俺の邪魔をするな！」

「お前の力では俺を倒せない！」

ブラックボックスは叫び、必死に抵抗を続けたが、ドラゴンの力は圧倒的だった。次第に焦燥が滲み始める。

「お前は俺を理解していない！生きるためには、方法がなかったんだ！」

ドラゴンの攻撃は嵐のように続く。
ついには、ブラックボックスは瀕死の重体に追い込まれた。体中を引き裂かれ、動けなくなった彼は、最後の力を振り絞って叫ぶ。

「まだ終わりじゃない…終わるわけにはいかない」

ブラックボックスは飛び上がった。

「逃げるがいい、怪物よ。次に会う時は容赦しない。」

ドラゴンは村人を見やり、飛び去った。

二体が去った後、村は静寂に包まれた。
崩れた神殿の跡には、戦いの痕跡が残され、村人たちは呆然と立ち尽くしていた。

「神殿を再建しよう。我々を解放したあのドラゴンのために。」

誰かが言ったこの言葉で村人たちはゆっくりと立ち上がった。

ブラックボックスは深い暗闇の中でフラフラと飛んでいた。傷ついた体を引きずり、あのドラゴンから逃げ延びた。

「僕は一体何のために生きているんだ？」

途端、ブラックボックスの力は抜ける。

孤独の中、目を閉じると、過去の行いが鮮明に蘇る。捧げられた命、奪った命、全ては自分が生き残るためであった。しかし、それらが彼の心を重く沈めた。信仰されることも、恐れられることも、すべてが無意味だ。

彼は目を開ける。

「ああ、僕は」

何かが崩れる音がした。

「悪者だ」

空を見、手を伸ばしたその時、全ては暗闇に押しつぶされた。

<絵>

最後に

相変わらず小説並みにストーリーが長くなってしまいますね…1500文字位ですよ…でも長ったらしくあとがき的なの書きます。
名前の由来は情報系の用語の一つ、ブラックボックスからです。意味は、中身が分からなくても、外から見てどう動くかだけがわかれば使えるもの。アダルトに近づくにつれて箱の中身が分からなくなるようにデザインしてます。
それと、もう一つの自作竜よりも先にアイデアがあったのはこの子でした。ですが、この子のデザインが上手く決まらなかったもので投稿が後回しに…
そんでストーリー補足、ブラックボックスに洗脳する力はありません。ただの効率のいい継続的な食事方法を探した結果がこれでした。変わらない毎日に救いを求めた村人とブラックボックスの戦略がかみ合った結果、村人はさらなる刺激を求めカルト的な行動を始めてしまいます。ブラックボックスからしたら、皆構ってくれるし、食べ物にも困らないしで最高です。最終的に旅のドラゴンが表れ、信仰対象を破壊されたことで村人は今までの生活に戻ります。彼らの伝承にはかつて村を洗脳し支配した化け物を勇敢な竜が救ったと残るでしょう。…物語のブラックボックスはどうなったのでしょうかね。そこはお任せします。

テイマーさんに育てられた子は食事に悩まないし、ハッチリングで痛みに苦しんでても大好きな人がそばに居てくれるしで、こんなことにはならないです。見た目は恐ろしいですが、傍にいてあげたならばきっとあなたを守ってくれます。

毎回毎回長いですが、最後まで見てくれてありがとうございます。この子が少しでも気になってくれたら嬉しいです。

끝까지 봐주셔서 감사합니다. 이 아이가 조금이라도 관심을 가져주셨으면 좋겠습니다.

Thank you for watching until the end. I hope this child is of some interest to you.